オプジーボと樹状細胞ワクチンと温熱療法

オプジーボと樹状細胞ワクチンと温熱療法

ノーベル賞で、第四の癌治療として、オプジーボが脚光を浴びました。

今までの癌治療の3本柱は、
1、手術
2、抗がん剤
3、放射線
ですが、海外では、抗がん剤はもちろん、放射線の治療も見直されているようです。
第4の免疫療法の一つが、「オプジーボ」「キートルーダ」などです。
あのアップルの創始者;スティーブン・ポール・“スティーブ”・ジョブズは、すい臓がんで亡くなったようですが、手術も受けなかったようです。
最近、すい臓がんで亡くなる方が、激増しており、有名大病院の病院長や、有名大学の医学部教授なども、上記標準治療で、予想された生存期間後、鬼籍に入ったようです。

当院の患者さんで、腫瘍マーカーも正常、すい臓の一部(頭部)に腫瘍を疑い、開腹したところ
腹膜播種があり、摘出できない方がおります。
オプジーボ発売前でしたので、信州大学(下平滋隆先生;現在金沢医大再生医療センター教授)に相談し、樹状細胞ワクチンを受けてもらいました。ワクチン接種中の3年間は全く進行せず、ワクチン終了後半年で、腫瘍マーカーが激増し、腸閉塞(転移)を起こしました。抗がん剤の量を増やしていますが、体調は悪化しています。
ワクチンを続けていれば、再発は抑えられるように感じますが、価格(自由診療)が高く、
早々続けることができません。この値段が下がれば、、、、。

この治療(樹状細胞ワクチン)は、あの権威あるイギリスの科学雑誌「Nature」に「spotlight on kanazawa」として特集されたようです。実際、海外の金持ち患者が来てますから、
注目されているのでしょうね。
長野県内で、しかも低価格で、その治療が受けられるように、努力してくれています。

さて、
最近は、「週刊現代」が、毎週のように「医者に出されても飲んではいけない薬」の
特集をしてくれます。正直、副作用の無い薬はないですが、大多数の医師も、開発に加わってはいませんので、本当の意味で(細胞レベル)副作用は承知していません。
血液検査等で、せいぜい効果や副作用の把握するのが、現状です。
そう考えると、
抗がん剤は、正常細胞も傷害するので、免疫療法と組み合わせて、最小限の投与をする方が
良いのではないかと思うこの頃です。そういえば、抗がん剤だけで、治癒することは、あまり経験した記憶はないですね。
ただ最近は、「エビデンス(投資・効果比の経済用語)」ばかりですが、新薬や、新しい治療には、エビデンスなどあるはずがありません。薬の効用から、新しい治療方法を考えて、その結果が論文になり、エビデンスになっていくわけですから。
エビデンス、エビデンス言うのは、他人の結果待ちで、自分では何も考えていない裏返しでもあるのではないですか?と思うこの頃です。へへ。