■皮膚組織灌流圧(SPP)検査

 
2014年1月発売になった「PAD4000」(カネカ)を導入しました。

PAD(末梢動脈疾患)、つまり末梢動脈循環不全による凍瘡(しもやけ)、壊死などが増えています。糖尿病や膠原病、透析患者に多いのが特徴ですが、当院でも昨年、今年の冬の寒さもあって、増加しており、下肢切断(昨年2名、今年1名)や、冠動脈疾患死に至ります。

インディバなどの温熱やプロスタグランジン製剤の点滴・注射、炭酸泉浴もなかなか著効とはいきません。インディバが一番効果はありますが、早期発見しないと手遅れです。

また、特殊治療ですが、LDLコレステロール吸着療法を当院では実施しています。
これは、信州大学循環器と連携して行っていますが、血液中のLDLコレステロールを、透析のような手段で、取り除き、冠動脈硬化や下肢の動脈硬化を取り除く治療です(保険適応あり)。
一部は難治性腎炎・ネフローゼにも行っている治療で、効果は高いのですが、治療費も高いです。

今まではABI((足関節・上腕血圧比)などで、検査をしていましたが、透析や糖尿病のような方の場合、動脈石灰化があり、異常を呈さないことがしばしばありました。
そこで、今回はさらに、早期診断に有効と思われる皮膚組織潅流圧SPP測定器を導入しました。

成人病、高齢化⇒動脈硬化性疾患の増加⇒服薬・点滴で効果のない場合は、あきらめていましたが、LDLコレステロール吸着やインディバ治療を行い、改善する余地があります。

(SPPの説明をしています)
http://naoru-net.com/care4-09spp.htm
http://www.kaneka-med.jp/spp/index.html