■食事の悩み、あれこれ

当院の食事指導はありません。
1.もともと水分摂取は(前日の尿量)+700ccまたは理想体重の5%の
  透析間体重増加は基本的に許可しています。
  しかし、実際は制限してません。
2.リンに関しても、タンパク質を取らないようにしてリン制限すると、
  細胞が弱くなったり、貧血が進行し逆に寿命が短くなります。
  リンが多い部分は、『細胞分裂が盛んなところ』、
  すなわち、卵の黄身、米の胚(精米すれば除去できる)、豆、
  トウモロコシなど発芽、発生する
  場所と覚えれば簡単で、そこは注意してもらいますが、
  肉や、魚、牛乳、ココアなどおおいに摂取を勧めます。
3.カリウムに関しては、全く制限なしです。野菜も生食を勧めています。
  果物も、干物(カリウム濃縮)以外制限なし。
  スイカに、ブドウに、ももなど一日にたくさん食べる人には、
  カリウム吸着材を服用してもらうこともありますが。

以上常識外の治療が、当院の指導ですが、
食事を作る家族のストレスは軽減します。

しかし、そのような指導の前提はあります。
4.オンラインHDFで、十分すぎる透析ができること(リンやカリウムの除去)。
5.透析液の塩分濃度を下げ、体内の塩分を除去すること
  (口渇が出ないので、必要以上に
  水を飲まなくなる)
6.レグパラ、ホスレノールなどの薬剤を併用し、リンの値を下げている。
7.貧血がないこと(血色素量で13以上に造血剤で調節)

医療に進歩に伴って、医療の常識も変わるべきでしょう。